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東北大学大学院 医工学研究科 聴覚再建医工学研究分野 /医学系研究科 聴覚・言語障害学分野

TEL.022-717-7303

〒980-8574 仙台市青葉区星陵町1-1

研究内容Research

 聴覚・言語を中心テーマにしていますが、医学系研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野のスタッフの協力のもと、広く耳鼻咽喉・頭頸部外科に関連する基礎研究を行っています。

脳磁図を用いた聴覚中枢メカニズムの解明

医学系研究科中里教授、加齢医学研究所川島教授、菅野彰剛助教との共同研究で、心理音響学的な聴覚特性と聴皮質反応である脳磁図の聴性誘発脳磁界の関連を検討しています。主に以下の3つのテーマについて現在、研究を進めています。
1) 両耳聴に関する研究:
 両耳聴効果の一つで、雑音下での聞き取り改善とも関係の深い両耳マスキングレベル差や中枢性マスキングを含めた両耳相互作用を、心理音響学的現象と聴性脳磁界反応の関連から解明、その背景メカニズム、並びにその病理(難聴などの影響)について検討しています。



2) 振幅変調音の知覚に関する研究:
 振幅変調音に対する誘発反応は、クリック音やトーンバース音などの単純な音に対する誘発反応と比較して、多くの点で異なる特性を示す。研究では、振幅変調音に対する誘発反応である聴性定常反応(Auditory steady state response: ASSR)と、振幅変調知覚の心理音響現象の関連から、振幅変調音知覚に関する中枢メカニズムの解明を行っています。




3) 耳鳴の可視化に関する研究:
 耳鳴は頻度の高い耳症状の一つですが、根本的な診断法、治療法が確立していません。耳鳴の発生メカニズムの解明、他覚的評価法の確立を目指し、脳磁図を用いた耳鳴の可視化の取り組みを始めています。

聴覚リハビリテーションに関する研究

人工内耳、聴性脳幹インプラントといった聴覚再建医療では、デバイス埋め込み後の聴覚リハビリテーションの過程が重要となります。そこで、電気通信研究所、鈴木教授、坂本助教との共同研究で、人工内耳、脳幹インプラント聴覚を模擬した劣化雑音音声を用い、よりよい聴覚リハビリテーション法の開発とその背景メカニズムの解明、並びに、現在の人工内耳聴覚で不良とされる音楽知覚の改善について検討を行っています。

視覚-聴覚によるBimodal Speech Perceptionに関する研究

雑音下や難聴状態での言葉の聞き取りなど、劣化した聴覚情報を受容する際には、同時に提示される視覚情報が効率的に利用されています。研究では劣化音声聴取時の視覚−聴覚情報の相互作用に関するPositron emission tomography (PET)や脳磁図を用いた解析などを行っています。

Auditory Neuropathyの聴覚病理に関する研究

Auditory NeuropathyAN)は、外有毛細胞の機能を反映する耳音響放射(OAE)が正常にも関わらず蝸牛神経の複合活動電位である聴性脳幹反応(ABR)が無反応を呈するもので、内有毛細胞−蝸牛神経の障害により引き起こされると考えられる感音難聴です。その原因として、内有毛細胞−蝸牛神経間のシナプス異常、蝸牛神経軸索、髄鞘の異常が報告されていますが、根本的治療法は確立されていません。また、ANに特徴的なABRの消失や語音明瞭度の低下のメカニズムとして、蝸牛神経の“同期障害(dys-synchrony)”が推察されていますが、病態生理の詳細も不明です。
 当分野では、電気生理学的手法と形態学的手法を用いて、“同期障害”を含めた蝸牛神経の神経病理に関する基礎的、臨床的研究に取り組んでいます。

Electro-evoked auditory responseに関する研究

260チャンネルmicroelectrode system電極間距離が200μm、バイポーラー刺激電極)を用いた蝸牛神経核の電気生理学的マッピングや、ABIの刺激電極として応用を検討している。さらに、前者の臨床応用として、bipolar microelectrodeと既存のナビゲーションシステムによるバーチャルマッピングシステムも考案し、現在臨床応用を検討しているところである。

平衡生理に関する研究

近年、耳石器機能を反映するのではないかということで注目されているsubjective visual vertical (SVV)と歩行解析(医学系研究科肢体不自由学分野の出江教授のグループとの共同研究)を用いて、平衡障害代償過程の評価を耳鼻咽喉・頭頸部外科咽喉科の宮崎院内講師と行っています。

耳鼻咽喉・頭頸部外科学の基礎解剖に関する研究

香取臨床教授(耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野)との共同研究で嚥下、発声、呼吸といった機能の背景となる形態学的研究を行っています。

脳磁図を用いた味覚障害に関する研究

昨年度よりあらたに取り組んでいる研究テーマです。
 脳磁図を用いた鼓索神経障害による味覚障害の他覚的評価法の確立ならびに、味覚障害の回復機序の解明に取り組んでいます。

嚥下障害リハビリテーションに関する基礎的研究

本年度から取り組んでいる研究テーマで、香取臨床教授、加齢医学研究所菅野助教との共同研究です。嚥下動作時の脳活動の解析から、嚥下リハビリのメカニズム解明に取り組んでいます。


連絡先ビルダークリニック

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